「千春さんは、俺たちが責任もって学校に送りますんで」
「でも、あの人を助けにいかなきゃ…」
「大丈夫ですよ。要さん強いですから」
そしてまた無邪気に笑う。
その笑顔に少し安心するけど、やっぱり心配だ。
私はじっと地面を見つめる。
「行きましょ、千春さん」
「行かなかったら、逆に俺達が殺されちゃいますよ」
そう言ってみんなで笑っている。
きっとみんな、斗真さんのことを信頼してるんだ。
でないと笑ってなんていられないはず。
「ほら」
優斗くんは私の手をとった。
そして駅に向かっていく。
私は後ろを振り返りながらも、優斗くんの後をついていった。