「悪いけど俺…… 細い子が好きだから」 放課後の体育館裏。 フワリ、と眩暈がする。 その場に崩れそうになるも、短い雑草生い茂る地を両足で踏み締めて、なんとか持ちこたえた。 目の前にいる瀬辺大貴(セベタイキ)くんの端正な顔が、これでもかっていうぐらいに歪んでいく。 ああ、耳鳴りまでも。 ぐぅわしゃん、ぐぅわしゃん―― 頭の中で響き続ける。 今日のために、食うもの食わずにダイエットしたのに。 4kgも減量したのに。 大成功だと思ったのに。 そしてこの告白も……