―コンコン


京「はい」

沙「沙羅です」

京「入ってきなさい」


学校辞めます。と宣言してから陸人たちとは何気なく過ごしていた。


その間に荷物もこっそりまとめた。



それで今、理事長の京谷さんに退学届けを渡しに来た。


これでよかったんだと思う。

陸人に相談しなかったのはいけないかもしれない。


でも陸人の口から「おろして」ってのは聞きたくないもん。




京「本当にこの選択でいいんだね。」

沙「はい」

京「僕はもう何も言うことができない。」

沙「分かってる」



これで終わりなんだ。

楽しかった日々。

陸人たちとの思い出の場所。



行きたいけれど行けない。


今陸人たちに会ったら、気持ちが揺るぎそうで…