沙「…しえてください…」

「えっ!?」

沙「甘え方を教えて下さい。」



知らないものは知らない。

それが遠慮なら直しようがない。



「違うわよ。」

沙「何がですか?」

「甘え方は教わるものじゃないの。自然になるものなのよ。」



なら

それなら無理だ。

私には直せない。



陸「遠慮とかじゃねぇんだろ。それが沙羅の甘え方なんだよ。今からなれてけばいい。違うか?」

「そうよね。ごめんなさい。焦らせるようなこと言っちゃって。」

沙「こんな私でいいんですか?」

「そんな沙羅ちゃんがいいんだよ。」



家族。

私には縁の無いものだった。

でも今は目の前にある。


焦らないでいい。
そんな風に言ってくれた優しい家族が。