まぁ、脇役。
子役の頃は売れたんだが、
数年休んだら……って、
昔のことはいいか!
「また探すよ。とりあえず他のトコを先に撮ろうか」
監督がそういって、また始まる撮影。
「莉真ちゃん」
呼ばれて、「はい」と返事をしてお茶を一気のみして駆けていく。
すれ違いに萩野優の目をすこしみた。
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「はぁぁ」
重いため息をついたてしまった。なんだかこういうことが続く。
だって、これ三回目だから、
さすがにもういつになったら完成するのかわからない。
仕方ないことなのだろうが、
やっぱり彼の存在はすごい。
