そんなふれあいの日々が続いていた、
ある日のことです。


私はいつものように
公園のベンチでひなたぼっこをしていました。

3月半ばとは思えないぽかぽか陽気に、

ついウトウトし始めていた時でした。


公園の入り口の方に、

あの人の姿を捉えました。


しかし、

この日の彼は何だか様子が変でした。

いつもなら
小走りに近づいてきて

「元気か~?」

なんて、
びっくりするほど大きな声で話しかけてくるのに。


うつむきながらトボトボ歩く
見たことの無い彼。


それが以前の私のようで辛くなり、

ベンチを降りて私から歩み寄っていきました。



「よお、元気か?」



あなたが元気ないじゃない。



か細い声を聞いてそう思いながら、
顔をうかがっていました。


すると次の瞬間、

生気のない彼の口から耳の痛い事実が飛び出してきました。