「お姉さん帰ったのか?」



「うん。」







莉乃姉を見送って、リビングに戻ると斗真が大和の膝に座って絵本を読んでもらっていた。







「りの、かえってさみしー…」



「また来るって言ってただろ?だから待ってよーな」



「おれ、まってるー」







そう、斗真は待ってるんだよね。本当のお母さんを。







「あやのーえほんよもー」






だけど、今は私が斗真のお母さんだ。







「そだねー、読もっか。」








本当のお母さんが来るまで、私は斗真を守るよ。





斗真の幸せを願うよ。








「えへへー」







斗真、もしかしたら…斗真と過ごせる時間は短いかもしれないけど





斗真と過ごせる時間を大切に過ごすね。






ね、斗真。