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何秒も経ったのに刺されてない。
おかしいと思って目を開けた。
するとそこには龍也がいて、ナイフを持った女子を押さえつけてる。
「龍也!!」
そいつはしばらく反抗していたが、諦めてしゃがみこんだ。
「ふぅ。
ホームルーム終わって飛鳥の教室覗いたら
飛鳥のバックだけ置いてあったからさ。
で、みんなに聞いて回ったら屋上に連れてかれるの見たって聞いて。」
と言って微笑んだ。
涙がでそうになったけど我慢した。
「ありがとう。龍也が居なかったら今頃あたし・・・」
「だから何回も言ってんじゃん、
守るって。」
龍也は本当に守ってくれた。
いままで心の中でぐるぐる回ってたけど
もうそんなのはない。
この人は心から信用できる。
あたしは龍也に微笑んで
「ありがとう。」
といった。