「………」
男は何もいわずに黙りこんだ




私は腕に付けていた腕時計を見た

すると、あと数分で教室の机に座っていなくてはいけない時間だった



「やばっ、入学式から遅刻しちゃう」

そう言って私は慌てて学校に向かい走り出した




後ろを振り向くと、男はまだ木の下にいた
「………もう、めんどくさいな!」



私はUターンして男の所に戻った



そして私は、男の腕を掴み引っ張って、学校へと走った


「な、なんです!?」

男は驚いたように言った


「あんたも遅刻するでしょ」




男も、私に釣られて走った
私は、学校の校門をすぎるまで、男の腕を引っ張りながら走った