わたしがお母さんになった日 ~16歳の妊娠~

携帯メールの着信音が鳴った。


晃司くんからだった。


家の外に、迎えにきているという連絡だった。



わたしは晃司くんに今から行くと返信し、それから荷物を持って部屋を出た。


階段がきしまないように、ゆっくりと階段を下りていく。


玄関までたどり着くと、わたしは靴箱の上に両親に宛てた手紙を置いた。





お父さん、お母さん今までありがとう。


たくさん愛してくれて、たくさん叱ってくれて、わたしのことをいつも大切に思ってくれてありがとう。


わたしはこれから、晃司くんと赤ちゃんと一緒に生きています。


言うことを聞けなくてごめんなさい。


でもわたしは、どうしても赤ちゃんを諦めることができません。


赤ちゃんを手放すこともできません。


お父さん、お母さん、さようなら。