「ううん、だめよ。パパがあざだらけになったら、赤ちゃんが心配するでしょ?」



「あっ、そっか。じゃあ、由衣ちゃん、またね。気をつけて帰れよ。」



「うん、晃司くんもまたね。」




晃司くんは立ち上がると、わたしの額にキスをした。


それからわたしのおなかに向かって、赤ちゃんに向かって手を振った。






晃司くんがとても優しくて、思いやりのある人でよかったと、つくづく思う。


赤ちゃんのことをちゃんと真剣に考えてくれて、一緒に幸せになろうって言ってくれる人で、本当によかった・・・。


晃司くんがそういう人だったからこそ、わたしたちには今の幸福な日々が訪れたから・・・。





しかし両親の説得は、そう簡単なことではなかった。