「あのときの写真はもう消したから。」


そういえば、と彼がついでに付け加えた一言は衝撃的だった。


「な、何で⁉」


「そもそも、脅すつもりじゃなかったんだよ。


保健室で見た君にどうしても部活入って欲しくて。


だからせめて話だけでも聞いて欲しくて。



他に方法が思いつかなかったんだ。」


ごめんねー、もうしないよ。



と、たいして反省などしてないような口調で謝られる。


こんな一言で信用するなんて馬鹿きもしれないけど、




私は彼を信じてみたいと思ったんだ。