この校門をくぐり抜ければ、

別々の道を行く私達。




幼稚園の頃からずっと好きだった。




でも・・・、

気持ちを伝えられないまま、

今日が来てしまった。




1番伝えたい、


“好き”の

その一言が言えなかった。





一生このまま莉生の温もりを

感じて居れたらいいのに・・・。





「なぁ、美桜?」



口を開いた莉生。



「12年間ありがとな。明日から、お前の隣は俺じゃない。」



今まで見たどんな莉生よりも、

強い瞳をしていた。



「元気で頑張れよ?」




そう言って私から離れた莉生。