そしてまた歌う彼をみつめた。


『わっっ』

すると、何かがあたしに向かって飛んできた。


足元に転がったものを拾い上げると、それは指輪だった。

サイズの大きい指輪が彼の指から抜けて飛んできたらしい。


あたしがそれを拾い上げると由香は満面の笑みを浮かべ

『これは話す良いきっかけが出来たね☆』

『きっかけっていってもただ返すだけじゃん?』


『なにいってんのー!そっから落としにかからなきゃっ!!』

『落としにって…
別にそんなんじゃないし!』