「あぁ。今日雨だもんな……」 「そうなんだよね。星見れなくて残念」 半分程に減った紅茶を眺めながら寂しく思う。 良羽が屋上に来るようになってからはずっと晴れていたから、こんな日は初めてだった。 「密」 しばらく沈黙が続き、良羽が話し掛けてきた。 「ん?」 「嫌だったら別にいいんだけど……」 良羽は言うのを迷っているのか中々口を開かない。