──── 次の日も、あたしはフェンスに座って空を眺めていた。 何時間見ても、何日間見ても、全然飽きない。 空の色、雲の形や流れる速さ、星の瞬き、月の輝き。 毎日違う景色を見ると、飽きることなんてあり得ない。 「だからそこはやめろって」 「いいじゃん別に。 あたしはこっから落ちる なんてことしないから」 後ろからの声に振り向きもせずに呟くと、良羽はため息を吐く。 何を思ったのか、良羽もあたしの隣でフェンスに座りだした。