「んじゃ、今日の部活で
俺が兄貴に勝ったら

今週の土曜日、1日付き合ってもらうから!」



はっはい――――…?



『ちょ!! そんなの、
知らないからっ!!!』



「だーめ!! 今、約束しました!!」



そう言いながら、翔真くんは

教室に帰って行く。


『ちょっ!! ちょっと待ってよ!』



すると、翔真くんは ぴたっと止まった。



「もし――…。もし、
俺が負けたら……。そのときは、

もう、お前に関わらないよ――…。」



『………えっ?』



「じゃーなっ。」



翔真くんは、また歩きだした。



―――…そんな、どうしよう。