「結愛は、凌馬先輩。
あたしは、佐野くん!!

お互い、頑張ろうねっ♪♪」



『うっ……うん!』



「じゃ、お大事に!バイバイ」


『バイバイ…。』



美佳子ちゃんは、幸せそうな笑顔で
あたしの家から出て行った……。



美佳子ちゃんは、あたしに一番に

教えてくれたのに……。


あたしは、美佳子ちゃんに
隠し事してるなんて――…。



―――――…ガチャ。



「山田さん。帰ったみたいだな!」


『うん……。』



「ったく、あんな狭いとこ まぢ勘弁。」



『本当、ごめんね……。』



―――…だけど


あたし―――…。



「お前、顔真っ赤だぞ?
熱が上がったんじゃねーのっ?」


翔真くんが、誰かのものに
なるなんて 嫌だよ―――…



こんな気持ち 知らなかった……。