『あ゙ぁ〜! 美佳子ちゃん!
何、机なんか運んでるの!』



「ひょえ……?」



『怪我してるんだから、じっとしてなさい!』



「大丈夫なんだけどな…!
でも、ありがとう!」



今は、掃除時間…。



「あれ、誰の………って
これ、佐野くんの定期だ!」



……………え?



「あれ?翔真、定期おこっとしてた?

あいつ馬鹿じゃん?部活行ったよ!」



同じクラスの男子生徒が
翔真くんの居場所を教えてくれた。



「あっ、じゃあたし
佐野くんのとこに 届けてくるよ!」



『美佳子ちゃん、怪我大丈夫?』



「平気だよ!じゃ、行ってくる♪」



美佳子ちゃんは、満面の笑みで
教室から出て行った。