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「ありがとう。佐野くん!
重かったでしょ」
「少しねぇ――…(笑)。
じゃ、俺は戻るね!!」
『うん!ありがとう!』
翔真くんは、グランドへと戻って行った。
『良かったね!美佳子ちゃん!
運んでもらえ――…。』
美佳子ちゃんの顔は、真っ赤だったの見て、
あたしの胸は何かが、刺さったような
痛みが走った……。
「ん?何? 結愛?」
『えっ? あっ…。運んでもらえて
良かったねって…。』
「そうだねぇ―。
いい奴だねぇ。佐野くんって!」
なんだろ……。
胸の奥がすごく痛い。
痛くて―――…。
苦しくて――…。
これって何――…?