「新城さん! 違うよ!

“みたい”じゃなくて凌馬先輩が
好きなのよっ!!」



あたしの代わりに、美佳子ちゃんが
答えてくれた。



「へぇー。そうなんだ!」



「この子ね、中学の時に
痴漢されて気分悪くなって……。
その時、助けてくれたのが凌馬先輩だったの!!」



「へぇ!! 凄いね!!」



まって。これ以上、

凌馬先輩のはなしはもう……。


「片想い2年よ!2年!!」



美佳子ちゃん、声大きい。



『美佳子ちゃん! もうその話しはいいよ!』



――――ガタンッ。



「おいっ!翔真? どうしたんだよ。
いきなり………?」



翔真くんは そのまま教室から
出て行ってしまった……。



どうしよう……。

今の、絶対きこえてたよね……?