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『離して。離してってば!!』


翔真くんは パッと手を離してくれた。



もう、なんなんだろぅ……


あと少しでいいとこだったのに!



「やっぱ、よくわかんねぇーや!」


『………?』



「ちょっと、兄貴に優しくされただけで
ろくに喋ったことも無いくせに

好きだの言ってる奴の気持ちがよ。


俺はそーゆーの、すっげぇやだ。」



翔真くんは それだけ言って

あたしの前から去って行った。