塀の中には西洋風の建物が立っていた。


影山は建物の中へとずんずん入って行った。


手代木はその後ろについて行った。


物腰の優しい執事が出てきた。


「首藤さん。

ご主人はいるか。

話があるんだ」


執事は影山の傷を見た。


「影山さま。

まずは傷の手当てをしてからにしませんと」


執事の首藤は影山と手代木を小部屋に連れて行き、召使いに傷の手当てをさせた。