林を抜けると、影山が言うように高い塀に囲まれた屋敷があった。


「右に行くと裏口があるんだ」


影山に言われるように進んで行くと裏口の出入り口があった。


影山は手代木から肩を外すと、戸を叩いた。


間もなく、扉が開き、老人が顔を出した。


「影山だ。

中に入れてくれ」


言い終わらうちに影山は、半ば強引に中に入って行った。


「だ、旦那。

困ります」


「手代木さん。

早く入ってください」


手代木は影山に促されて中に入った。