手代木は頭の痛さで目を覚ました。


『家か』


昨日どうやって戻ったのか記憶が無かった。


「お目覚めですか」

葵が茶を持って入って来た。


手代木は茶を受け取って少し口を付けた。


「最近、体の調子はどうなんだ」


葵は笑って


「お気遣いにはおよびません。

お兄さま塾の方に専念して下さい」


「そうか。

余計な気をかけさせてすまんな」