あたしは…

今気づいた。

結局無力だったんだって。

だから…

あたしが出来る限りの事をするよ

あたしは

血まみれのコンクリートの上に

土下座をした。

「あたしがっ…身代わりになるから‼‼

頼むからその2人を離してくれっ…

いや。離してくださいっ……」

「「彌嘉!?」」

「「「総長‼‼」」」

あたしが今まで

誰かの為にこんな一生懸命になったことなんて

一回もなかったから。

組員も

高嗣と架璃拿も

目を見開いた。

「やめろ!彌嘉‼‼」

「やめてよ~‼‼彌嘉ぁ‼‼」

あたしの頭上で…

瀬伊摩が勝ち誇ったような笑いを

しているのがわかる。

「頼むっ……何でもするから‼‼

あたしの命ぐらいっ…なくなってもいいからっ」

「そうか…じゃぁ…

立てよ」

あたしがそう言われて立った時

首にひんやりとしたものが

当たった。