隣の家に……まだ少ししか燃えていないというのに放水は両脇の家から始まった。

「何でだよ!! 燃えているのはそこじゃないだろ!ふざけんな馬鹿野郎」

 放水の甲斐あって両脇の家は白い煙と共に火が消えていく。

 そんな中豪快に我が家である木造アパートは崩壊した。

 そして小さな爆発音がしてようやく放水は我が家に向けられた。