「ちょっと、そこの子。」



一瞬誰に向けて言っているのか
よく解らなかった。



真っ暗な歩道。

外灯は不気味に切れたり、
ついたりの繰り返し。

辺りは人なんか居なくて、

最近変質者が出たとかなんとか、担任がHRで言ってた気がする。


「ちょい待ちぃや。お姉さん。」



歩いている私に横付けしたのは、白黒の車に赤いランプ。


そう、ポリ、警察だ。



「………、」


私は嫌々、歩みを止めて
ポリの中の男を見た。



金髪にチカチカしている外灯で
見えた、蒼いブルーアイ。


凄くきれいな顔で、

TVに出てるモデルとか
俳優よりもカッコいい。

否、カッコいいよりも
顔が整いすぎて逆に怖い。



「こんな暗いとこでおったら、
危ないで。お姉さん。」



関西弁…。

私は顔に似合わない関西弁を
喋った男の顔を凝視してしまった。



この人、警察?