毎日行き帰りはブラックと一緒に
例の車で帰っているが、ブラックを離れてから
なぜか晴だけいない。
久しぶりにみる晴。
しかしその顔にあのかわいい笑顔はない。
無表情・・・だ。
圭のように、冷たい。
周りはきゃーきゃーと騒いでいる。
が、晴の真正面だけはザッと道が空いている。
だんだん近づいてくる女の子達の声と男子のどよめき。
廊下側の一番後ろに座っているあたしと里菜。
絶対晴にばれる・・・
気を紛らわすために
再びマニキュアを手に取り、
必死に塗る。
するといきなり静まり帰った廊下。
不思議に思い、恐る恐る振り返ると・・・
―――――あたしをまっすぐ見つめる晴がいた。

