「そんな顔してエンジェルじゃないなんてよく言えたわねー」 ギクリ・・・ 里菜のつけまつげがついた大きい目が 今は鋭くあたしを捉えてる。 周りの音が、聞こえない。 あたしと里菜だけが別世界にいるみたいに。 「あ、たしは・・・」 怖い。 あたしは耐えられないの。 なんで言い返せないの 自分にむかつく。 「あ、晴先輩・・・」 晴? 里菜の見てる方向を見ると・・・ 廊下の先のほうからこっちに歩いてきている キュート晴。 この棟になんの用だろう?