「ねー!礼央!!同じクラスかなー?」
「冗談じゃねぇよ、恋と同じクラスとか」
・・・ひどくね?
あたしのハートぼろぼろなんですけど
と、散々けなされながらやっと相羽学園に着いた。
「ね、ねぇ礼央・・・どこなの?体育館って」
「こっちだよ」
なんで体育館の場所知ってんだよ!
・・・言葉にはしないけど。
「てか、人多い!!礼央!あたし潰れる!!」
「ッチ、姉のくせにどんくせぇ」
ほらよ、と腕を捕まれて
人波に押されながらも、なんとか体育館に着いた。
つ、疲れた・・・!
ふぅ、とため息をつきながら服装を直した。
と、その瞬間、
―――「高梨恋さーん!!新入生の高梨さんいますかぁー?」―――
急いで声のしたほうを見ると、
綺麗な藍色の髪をしたイケメンおにーさんが
メガホン片手に叫んでいる。
た、高梨恋さん呼ばれてますよう!!
・・・不良さんに。
キョロキョロとその子を探す不良さんをなるべく見ないようにしていたが・・・
「いた!!きみそうだよね!?」
ひ、人違いですぅ!!