「おはよ、あれ圭は・・・?」
「おまえ圭狙いかよ、悪ーな俺で!」
「そんなことないけど・・・」
よいしょと車に乗り込み、
まだ踏まれた痛さでしゃがみこんでる礼央に「はやくのってよ」
と促す。
あれ、もしかしてあたしってドS?
まあいいや、何気に朝が弱かったりするあたし。
目覚ましは5回目でやっと起きれるし、
ほんとに機嫌が悪い。
なのにあいつ鏡独占しやがって。
おまえはイケメンなんだから残念なあたしに鏡くらい貸してくれてもいいじゃん!!
「あ、今日夏輝と蓮斗にあわせる感じ?」
やっと礼央が車に乗り
ゆっくりと動き始めた。
夏輝・・・
蓮斗・・・
昨日言ってたメンバー・・・かな?
「んーその予定・・・つうかねみぃ」
「あたしも眠い・・・」
「晴と恋って似たもの同士だよな、顔以外」
・・・マジで礼央の綺麗な顔をぐっしゃぐしゃにしてやりたくなった。
絶対零度の笑みで礼央を見上げて
「殺すよ?」と釘を刺しておいた。
それからの車内は
南極より冷たい空気が漂った。
礼央の発言のせいで。
学校について校門前で車を降り・・・
(きっと数日後にはあたしはどこのお嬢様だ、とうわさが流れるだろう)
礼央とクラスにむかった。
ガラリ、とドアを開けると
全クラスメイトの視線が飛んできた。

