「なんでよー」 「あいつがいるから」 「えーー」 イライラを抑えるように、コーヒーを一気に飲み干した。 「まぁそれはともかく、会わないとか無理じゃない?」 「え、なんで?」 「学部一緒でしょ?」 「………………え?」 絞り出した声は、心なしか震えていた。 「しかも学科まで。 え、知らなかったの?」 (うそ、うそうそ) 「知らなかった……」