【短編】十一屋(トイチヤ)~ナニワ金融道~

若い男が、
速やかに戸を閉めて、
室内側窓のブラインドを下ろした。


「何もんじゃー!!」

さっきまでと打って変わった中年男。

「へっ?」

ドスのきいたその声に、
朝日喜は唖然となった。

そして、
ただただ意味がわからずに佇む。