「おい。お前。ここで何をしている。」 突然頭上から低い声がかかり羽衣はビクッと肩を揺らした。 「何をしていると聞いているんだ。」 更に低い怒声がし、状況把握ができないままに羽衣は恐る恐る顔をあげた。 「ここ……どこ?」 辺りは闇に包まれ始めた広い庭園。 勿論見たこともない景色だ。 「どこ?だと?ふざけるな。クレモント家の城内に侵入しておいて、まさかただで済むなどと思っていないだろうな?」 目の前の男は怒りが頂点に達しているようだ。