ハッピーエンド

まるでスポットライトのように月の光が僕を照らす。



いや、スポットライトにしては光が弱いか。



淡い光を放って、月は僕を見下ろす。



「…………」



このまま帰ろうと思っていたが、ちょっとだけ寄り道をしよう。



コンビニのマカロニサラダが食べたい。



僕は家とは反対側の、ここら辺ではたった一軒しかないコンビニを目指す。



あの時も、こんな風に歩いていた。



月の綺麗な夜は思い出す。



僕がまだ高校に入りたての一年生で、美和子さんが二年生だった時の頃。



僕が、たくさんの人の中から彼女を見つけたその時を。





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