ハッピーエンド

ひとつのことを続けていくことも、結構大変で体力の要ることなのだということは、例えがラーメンであるので余り説得力が無い。



でも、たとえ説得力のある例を持ってきて、続けることの素晴らしさを説明したとしても、乙女の心は何とやら。



どんどん変わっていくこいつには、分かってもらえないだろうなあ。



「お前は?何か追加で注文しないのか?」



すでに空になっているどんぶりと、おそらくはギョーザが乗っていたであろう皿を横目に一応聞いておく。



「じ、じゃあ、夏限定、激辛地獄ラーメンで」



顔を真っ赤にして言う谷地 希有子、18歳。



心なしか震えている。



というか、よく食べるな。



「無理しなくていいぞ?別にボケとかいらないし。十分につっ込めないしな」