「ちっす!」 あの男子だ。 「誰あの人。」 「あ、いや、ほっとこ。」 あたしは百合をひっぱら向こうへ歩いた。 「人の大事なもん奪ってその態度はなんだあ!」 あの男子はさけんでくる。 「大事なもの?奪う?」 百合は不思議そうにあたしを見る。 「いいから後ろ向かない。」