春が好き。

大好き。

いつになったら、この気持ちは消えるの?
あたしはまた違う恋が出来るのかな?


そんなことを止めどなく考える。





ポケットの中で震える携帯を出してみると、奈津子からの着信が何回も残っていた。


春からは、一度もない。




やっぱりその程度だったんだ。

もしかしたら別れられてせいせいしてるのかも。


携帯に写る文字が滲んできて、慌ててなみだを拭う。



「学校、戻んなきゃね。」


公園を出ようとしたとき、不意に裏から腕を捕まれた。