彼女は男の娘?!

普通は怒ってもいいのかもしれない。



でも怒るのは間違っている気がする。



そんなさっき知り合った他人の私に



怒っている。



彼女の優しい心に触れて



止まっていた涙が溢れてくる。



彼女は少し戸惑ったように私に優しく声をかけた。



「ごめんなさいね。 少し熱くなって…」



そして彼女が私の頭を撫でてくれた。



「いや…気にしないでください。



逆に感謝しています。


簡単にあきらめちゃダメって気付かせてくれて…」



「よかった 分かってくれて。」



私に向けられた笑顔が私を笑顔にしてくれた。



「じゃあ そろそろ帰るかしら。



ハンカチはあなたにあげるわ。」



「あっ…あのお名前は?」



びっくりした…まさか自分が名前を聞くなんて