心のキョリは1センチ

「おはよう」

階段を降りるとご飯をつくるお母さんの姿。


良かった…、何も変わってない。


そう思うと自然に笑みがこぼれた。



「良かった…
もう笑ってくれないかと思った…。」


お母さんは、安心したかのように言った。






確信した。


「私、大丈夫なんだ。」

って。



もう忘れよう…。



それから、バイトにも
学校にも通った。


あの日、何もなかったように。