キミ色

それからは、いつも隣に花音と時雨がいた。
5年生になっても、6年生になっても、、、中学生になってもそれは変わらなかった。



中3のあの日までは…。




俺は、複雑な気持ちで家に着くと、もう家の鍵が開いていた。


はぁ…、中に空羽がいるのか、、、


教室で見たあの表情が少し引っかかっていた。
溜め息をつき、少し入るのをためらったが時雨の所にも行きづらいので仕方なく扉を開けた。



いつものようにげた箱の上に鍵を置くと、リビングに入る。
でも、リビングには空羽はいなかった。


「空羽?」


いつもなら部屋にいても、わざわざ出てきて“おかえんなさい”って言うのに。



俺は不審に思い、空羽の部屋の扉をゆっくりと開けた。
でも、中から聞こえてきたのは、時雨の声だった。



「櫂、、どういうことだよ?」



明らかに怒っている時雨の目。
俺の顔を睨み放さない。



「─………」



何も言えない。
何か言っても、全て嘘に聞こえるような気がして。
別に言えない関係でも何でもないのに、、