キミ色

ごめんね、蓮。
この時の蓮の気持ちを解ってあげられなくて…
俺がそのことに気付いてあげられるのは、もう少し先のこと。




むしゃくしゃする気持ちを忘れようと目をつぶるが、やはり頭には蓮が浮かんできていた。


俺はケジメをつけたんだ。
だから─……、、




空から出てきていた太陽が雲に隠れ、急に屋上は暗くなった。
俺は蓮の流した雫の上で1人、目をつぶっていた。




その時、ドアの開く音がした。
ガシャンと響くドアの音。


蓮?


俺は、少しの期待を抱き目を開けると、そこにはひょっこりと顔を出した空羽がいた。



なんだ、空羽か…。



空羽は重たそうに扉を閉めると、にこっと笑ってこっちに走ってきた。



「やっぱりいた!!」


「探してたの?」


「うん!おはよう」


「あぁ、、おはよう」