キミ色

「嘘はつかないって決めない?」



俺の言葉を無視して、空羽は言葉を発した。



嘘はつかない…?



「もう、絶対裏切らないって…」



裏切り…



「それって…花音のこと?」



「空羽、もう誰にも裏切られたくないの。これ以上…誰にも。」



小さく頷いて空羽は俺に答えをくれた。
その言葉は、俺の心そのものだった…



誰にも…裏切られたくない。
花音が悪い訳じゃないけど…



だけど…
怖いんだ…



花音がいなくなってしまってから…、誰かを思いっきり信じられない。



裏をかいてしまう…――



そんな自分が嫌いで、大嫌いで…
でも、心の片隅で想ってる。



隠しても隠しても…隠しきれない。
そんなことをする自分が許せないのに…




俺の心は腐りかけてるんだ…―