キミ色

「俺……」



まるで何かに取り付かれるかのように、俺の口は言葉を発した。
振り返る空羽、花柄のスカートがひらひらと揺れる。



その風に靡くスカートが余計に花音を想わせた。





「俺…、空羽のこと……」


「花音ちゃんに被せてる…?」




…………!?




俺の心が見えてるの…?
でも、それより…なんで




「花音のこと…」



「どうして知ってるのって顔してる。」



「え…あ、だって…」



「空羽にとって花音ちゃんもいとこだもん」



少し笑ってそう言う空羽。




そっか…
俺のいとこなんだから、良く考えたら当たり前じゃん…。




あまりに混乱しすぎて、上手く頭が働かなかった。