罪悪感が身体を巡る。
血流が止まってしまいそうなぐらい、息がしづらい…



空には黒い雲が顔を出し始め、太陽が隠れていった。



「俺は…、俺は絶対お前を許さねぇ……」



低い声でぽつりとそう言った先輩の声とともに、手から解放された。
急にふわっと浮き地面に尻餅をついた。



その言葉を残し、先輩は俺の前から姿を消した…



ポツリポツリと液体が俺を濡らしていく。
急に出てきた雲から雫が落ち出した。



この空は俺の代わりに泣いてくれてるの…?



思わずそう聴いてしまいたくなるほど、雨は次々と俺を濡らしていく。
俺の泪と混ざりあいながら…



“お前、最低だな。”



そうだよ…
最低なんだ…



所詮俺なんか…いてもいなくても同じ。
こんな広い世界の中にいるたった1人のちっぽけな人間。



だったら、いっそのこと消えてしまいたいよ…



花音の元へ、連れて行ってくれよ…




他にはもう何にも望まないから……──