初めて見る空羽の姿に、一瞬止まってしまっていた。



何固まってんだよ…俺。



はっと気づいて我に戻ると、空羽がこっちを向いた。



「見て、睡蓮!あたし、今年初めて見た!!」



「へぇー」



スイレン…?
どの花をみたところで名前なんて全くわからない…。



「可愛くて可憐でしょ?」



「うん。」



「甘美、純心」



「……?」



何の話…?



戸惑っている俺に空羽は優しく諭した。



「睡蓮の花言葉。」




花言葉…?




「まるで蓮ちゃんみたいでしょ。だから凄く似合ってる名前だな…って、空羽初めて会った時からずっと想ってたんだ。」