キミ色

…やっぱり、こんなの─……
…こんなの──………



「…蓮……」



「…ん?」




「…俺さ…………─」



「俺…やっぱりっ……」
「櫂、約束でしょ?」



俺の言葉に重なった蓮の言葉。



「っでも………!」
「っ櫂!!!」



大きくなる蓮の声。
その声に俺は口篭ってしまった…



蓮の真剣な目は真っ直ぐに俺を捉えていた。
その瞳に吸い込まれてしまいそうになる…



また、俺は下を向いてしまった…。



すると、蓮は一転して顔を明るくし俺に笑いかけた。




「櫂、楽しく食べよ?思いっきり楽しもうよ?」



「……………──」




「何にも考えないで楽しもう!!ね?」



そう言って蓮は美味しそうにスパゲティを口に運んだ…