キミ色




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「…じゃあ、これとこれお願いします。」



俺はメニュー表に載っている美味しそうなミートスパゲティーとハヤシライスの絵を指さした。



「かしこまりました。」



そう言って、オーダー票に書き込む従業員。
そして、適当にオーダー票を置くと氷水の入ったグラスを置いて去って行った。



「…櫂、ごめんごめん。」



そう言って俺の目の前に戻ってきたのは、笑顔の蓮だ。
トイレから帰ってきた蓮は手を拭いて、氷水を一口含んだ。




無事終業式を終え、俺達は近くのファーストフード店に来ていた。





「言ってたやつ頼んでくれた?」



「…うん。」



「ありがと、あれ凄く美味しそうだったからさぁ。ずっと食べてみたいと思ってたんだよね!!」



「そっか…。」




俺は前にある氷水を口に運んだ。
とてもじゃないけど、蓮みたいに明るくは振舞えない…