キミ色

いつも通り過ぎて行くはずだった生活がたった1日で変わってしまった。
今日の授業の内容が、全て空っぽだ…。



気づいた時には、もう勝手に睡眠学習に走ってしまっていた。
1限から4限まで余裕で睡眠タイム。


時雨と食べなくなってしまった昼食は適当にクラスの奴等と食べ、5限から7限までまたもや睡眠。



学校に来た意味が全くと言っていいほど無い。
でも、それぐらい俺の体はあの1日だけで疲れを感じていた。



体力なくなったな…



本当に改めてそう思う。
好きだったバスケを止めてから、俺が体育も全て受けずにこんな生活を繰り返していたからだろう。



自分でも悪い所は解ってるけど、中々改善出来ないのが人だと思う。
動物の中で一番頭がいい、なんて聞くけど、正直言って解ってて何もしないなんて一番馬鹿な動物なんじゃないの?、なんて思ってたりもする。



…なんて、偉そうなこと言ったって、今の俺には全く説得力が無いんだ。
だったらこの俺が世界のどの動物よりも一番馬鹿なのだから─…。



難しい数学のように答えの糸口が全く見つからない問題ではない…。
それどころか…、もう俺は答えが解ってるのに答案用紙に何も書かないんだ─…。




解らないんじゃない…




解ってるのに…、わざと自分で点数を落としてるんだ─……。




クラスメイトの園田に叩かれて起きると、もう終礼だった。
いつの間にか、陽は西に傾いていた。



バイト行かなきゃ…。



そう思い時計を見ると、もう4時30分だった。
自分の目が冴えて行くのを自分でも感じた。